株式会社FORG|日本語教育・外国人|愛知県

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お役立ち“ほぼ”月刊Blog

2024/09/06

日本語教師を目指すかたへ (中編)

今月は、8月の続きとして、古澤さんのお話をご紹介します。
これから日本語教師を目指そうとしていらっしゃる皆さんに、少しでも参考になればと思います。

―次の話題に移りたいと思いますが、最近の業界の流れについて・・・

これは私の目で見たものでしか言えないんですけど、以前はまず日本語ってどんなものなんだとか、日本語ってどういうルールなんだ、どんな仕組みなんだみたいなものを、その畑を耕すことに必死で、耕したものから教材ができあがっていってみたいな、この日本語ってアバウトな時代だったと思うんです。それが、今は「ナニナニの日本語」っていうフェーズに変わってきたって思ってて、結構十年前くらいから言われてるんですけど、「どうやってやるか」の時代から、「なにをやるか」っていうところに、だんだん日本語教育も入ってきたのかなあっていう風に感じてますね。

なので、教材も結構「介護の~」とか、「就労の~」とか、もっとこう「生活の~」とか、増えていくんだろうなっていうことと、それといっしょに教育機関もそういうところに分かれていくんだろうなっていうのは感じてますね。今までは全部やってたことを、「ナニナニの日本語」になったことによって、何かをしないっていう決断ができるようになったっていうか、そこは大きいかもしれませんね。ボランティアとか、現場ではもうできあがってたものが、表面上に上がってきただけっという感じですね。

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―これから日本語教師を目指す人に向けてのアドバイスはありますか?

養成講座とか大学とかで、教育的な方法論はたぶんいっぱい練習や勉強されてると思いますし、そういったスキルを磨くっていうのは現場に入ってからも、ずっと自分で鍛錬していくことかと思うんで、入る前に伝えるとすると、日本語教師という職業そのものを目指すのではなく、「だれの、なんのための日本語をサポートしたいのか」を持っておくといいということですね。

そのためには、日本の外国人と付き合ってきた歴史的変遷や、それに伴う日本語教育の歴史、今現状での外国人の出入国状況か(どんなビザがあって、どんな状態で日本にいるのか、日本に来るのか)や、その背景を現場に入る前に調べておくといいと思います。
また例えば、学生さんで(私は就労経験がないから就労の日本語は無理)とかではないと思いますね。その人がいっしょに成長していけばいいと思うし、自分はどこにサポートの手を差し伸べたいかっていうこと。そのために、なんでその人たちは来てるんだろう?っていう背景を自分でもっと調べたりとか。

―弊社FORGの中で、こんな仲間が増えたらいいなというのはありますか?

なんだろう?自分もそんな人材になれてるかわからないけど、表から見ているものを裏から見れるような、別にそれが今の時点でできてなくてもいいけど、できるようになりたいとか、なろう!って思える人がいいかなっていう。こういうのたぶん「エポケー」って言うと思うんですけど、「判断保留」っていうんですかね。まずは、事実を知ること。共感をすると危ないので。

一方で、ビジネス的にこう私もこれできてないんですけど、教育なんだけど、こう、ビジネスで見ないといけないっていう時って、就労の日本語教育では結構あるかなと思ってて。目の前の受講者を見て、目の前の人を何とかしたいっていうのももちろんいいんだけど、でも、もっと先の全体の将来を考えたとき、そこに手をつけるべきなのか、もっとこう全体を見るために保留にするのかっていう判断とかは、結構ビジネスっていうかちゃんと冷静に判断しないといけないことだなっていう。

また、登録日本語教師っていう話題になってるワードがあると思いますけど、そこを目指すイコール留学生みたいな一本道にはならない方がいいかなって思います。何のために、何の日本語をっていうフェーズに入ってきてるので、それはあくまでも箱の一つにしかすぎないので、いろんな道があるって知るためにも、自分の視野の中にいる外国人ってどういう人たちなんだろうっていうのを、知っていくっていうのはすごく大事だと思います。

。。。ここまでお読みくださりありがとうございます。
こちらのテーマは「後編」につづきます。どうか今後の発信も楽しみにしていただければと思います。

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2024/08/20

日本語教師を目指すかたへ (前編)

今月は、弊社 FORG でサービスの核となる品質管理を中心に担当している古澤さんにお話を伺いました。
これからこの世界へ踏み出そうとしていらっしゃる皆さんへ、少しでも参考になる情報となればと思います。

―さっそくですが、いま FORG の中で具体的にどんな仕事を担当していますか?

今やっている仕事としては、日本の製造業の技術を学ぶために、研修生として日本に来た人たちに対して、その研修の設計係をしています。
その内容としては、日本人といっしょに研修が受けられる日本語力を、与えられた時間と費用のバランスを考えながら、設計デザインするというものです。

設計デザインは具体的に何かっていうと、テキストを始めから終わりまでするんじゃなくて、そのミッションに合ったものを抜き出す、何をして何をしないかを決める。研修で使われる日本語を分析したり、質問のフレーズ、確認のフレーズ、わからなかったときにアクションが取れる日本語を考えたりして、いただいた時間でどこまで行けるかを決める。それがシラバスになります。

そこからカリキュラムに落とし込むんですが、そこには講師という人がつくので、その人ができること、その人に求めたいことも含めて、時間と内容を当てていきます。
例えば、日本語教師の経験がない人には、会話クラスに入っていただいて、日本語教師っていう知識がないことを「メリット」として狙いを定めたり、知識のことをしっかりやってほしい人には、ベテランの経験がある方に入っていただく。講師ごとのバックグラウンドと今後期待したい力、そしてカリキュラムや時間を合わせてデザインするっていうことですね。

なので、大事なのはここで、私は実はほとんど授業はしていません。
皆さんの前で研修させてもらうのは、本当に指折り数えるほどになっています。でも、こういうことも日本語教師の仕事だっていう風に思っています。

例えば、教室がステージだと例えると、舞台(会場)を借りる人、舞台をやるために協力を仰ぐ人、資金を集める人、主役を写すスポットライトを当てる人、道具や衣装、メイクをする人、受講者が主役だとして講師はなんだろう脇役?がいる。私はその中で脚本(設計)をやっているという感じです。

この関係者が全部「教室」っていうところに最後のスポットがいくようにみんなが協力している形、それ全部が日本語教育だと捉えてます。なので、大学や養成講座などで勉強している知識は、教壇でパフォーマンスするためだけのものではない、いろんなお仕事があるっていうことを視野に入れて、修了していただきたいなって思います。

。。。ここまでお読みくださりありがとうございます。
こちらのテーマは「中編」につづきます。どうか今後の発信も楽しみにしていただければと思います。

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2024/07/01

定住の子どもたちに、今わたしたちができることとは(前編)

社内インタビュー:いつもは仕事の現場での人材支援や研修を行っているFORGですが、子供たちの支援も大きな使命と考えています。その第一弾は、ブラジル人学校での支援チームのメンバーでもある田中さんにお話を聞きました。 

 ―はじめに、どういう支援をしているのか、どんな子どもたちにしているのか教えてください。 

ブラジル人学校に通っている小学生、中学生、高校生の合計15名ほどの子どもたちに支援を行っています。 

―場所はどこですか。 

安城にあるブラジル人学校で行っています。その教室で、午前中は通常の授業があるので、午後の選択授業の一つとして日本語を勉強するクラスです。小中高の3つのクラスをそれぞれ週一時間ずつ行っています。 

 
―日本語があまり分からない小学校の子どもたちにどうやって接したらいいか、なかなか難しいと思います。たとえばどんなことをしているのでしょうか。 

最初はいろいろと試行錯誤しました。まずは小学生も中学生もひらがなが読めないので、まずは簡単な遊びを通して日本語に触れる、慣れるというところから始めました。ユーチューブの動画を見たり、歌を紹介したりしながらですね。自分の机に1時間座っているというよりは、みんなでホワイトボードに集まって書いたり、一人の机に集まって教えてもらったり。 

 
―そうですか。最初はきっとご苦労も多かったでしょうね。子どもたちは日本で生まれてずっと日本にいるんですか?それともブラジルから来たのかしら。 

それは、正直わかりません。簡単にできる質問でもないですしね。一人ひとり住んでいる地域もさまざまです。スクールバスで通っている子だけではなくて、自転車で来たり、中には40分歩いて来たりする子もいます。 
 

ひらがな?カタカナ?それともハグから? 

 
―日本語って、ひらがな50個、カタカナ50個ありますよね。とても高い壁のように思ですが、やはりひらがなは最初にできたほうがいいですか。

そうですね。日本で生活していてもなかなかまだ文字が読めないので、目標のひとつは文字が読めるようになることです。小学生のクラスだと、おりがみや、ゲームから始めるなどやり方を工夫しています。ホワイトボードの前に集まって、ワイワイ話しながら文字を書いてみたりそしてみんで問題やゲームができると、うれしくてハグして喜んでくれます。そうやって少しずつ仲良くなっていくわけです。日本語を教えているというよりは、子どもたちと生身でぶつかって、心を通わせていくことに必死ですし、だんだんとつながっていけていると思っています。少しずつ信頼されてきているといいなと思います。最初はだいぶ警戒されていましたけどね。「だれ、この人?」って。
―子どもから見たら「誰?」ですよね。 
  
まさに「体当たり」の取り組みについてお話を伺いました。次回は中編「高校生にも花マル!」です。お楽しみに! 

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2024/06/03

Obrigado a todos os bresileiros♫

支援させていただいているブラジル人学校の皆さんからお声掛けいただき、

ブラジルのイベントに参加してきました。

 

FESTA JUNINA

ブラジルの風物詩でカントリースタイルを楽しむカーニバルだそうです。

今は日本と逆で、ブラジルは冬・・収穫や冬至を祈るお祭りだそうです。

 

会場にはフードショップはじめ、今や懐かしい輪投げや射的、そして携帯ショップや不動産会社のブースまで・・

その運営も定住ブラジル人の皆さんでした。

 

日本のお祭りには、たくさんの外国人のみなさんにも足を運んでくださっていますが、

定住外国人の皆さんのお国のお祭りなども、実際には日本各地で開かれているはずです。

日本を知っていただくのも大切ですが、我々の方からも、もっと彼ら彼女らのことを知ろうとすることが求められる、

今はもう、そういう時代ですよね♫

2024/04/10

本当に大切なことって・・

ホームページ公開後、さっそくお問い合わせをいただきました。

お話を伺ってみたところ、同じ豊田市内に拠点を構える建築関係の企業様で、

日本語を学ばせたい対象者は、この春スリランカから来日された高度人材の方々でした。

 

現場で日本人の職人さんからの指示が聞けるようにしたいとのクライアント様のご希望があり、まずは、みなさんの現時点での日本語コミュニケーション力を測定に♫

率直に言えば、日本語でのコミュニケーションは全くできませんでした・・・が、

それでも互いに「一緒に日本語が勉強したい」気持ちの共有が出来るのはいったい何故!?

 

日本で生活、そして仕事をしていく上では、日本語がわからないより、わかった方がいいのは、それは確かにそうでしょうけど、けれど、言葉を通わせることと、ココロを通じ合わせることとは、まったく別次元・・そんなことをあらためて感じさせてくれたスリランカの皆さんに感謝!

2024/02/13

『品質』とは『お客様の求める価値を提供すること』

皆さん、初めまして。FORGの谷と申します。
私は、これまで自動車部品会社で、研究、開発、設計、企画、人材育成に携わってきました。
その中でも、ベトナムの拠点の若い方の目の輝きが忘れられずに現地の方の力になりたいと思うようになりました。

そこで、一念発起し日本語教育を学びましたが、いざ就職で既存の日本語学校を見ると、受講生のことを本当に考えているのだろうかと思うようなところばかり。
そんな時に出会ったのが、FORGです。

FORGでは、日本語はツールとして捉え、あくまでもお客様の要望に応えることを目的とします。
その考え方は製造業における『品質』の考え方に通じるものがあります。

皆さん、『品質』って何だと思いますか?
『品質』とは、『お客様の求める価値を提供すること』なのです。

それでは『お客様』って誰ですか?
会社の場合は、納品先の車両メーカーであり、最終的には市場で車を使うユーザーです。
そして、企業研修で言えば、受講者であり、企業の研修担当者であり、派遣元の海外企業担当者です。

このような考え方に立って、お客様に『品質』を目に見えるような形で提供するのがFORGです。
ぜひ、皆さんもFORGで一緒に夢を叶えましょう。

谷 泰臣(たに やすひで)

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