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2024/11/05

日本語教師を目指すかたへ (後編)

今月は、8~9月に投稿しました品質管理担当古澤さんのお話の「後編」をお送りします。

 

――日本語教育における「品質管理」ってどんなものでしょう?

品質・・・、私の中で品質って何が答えかちょっと私もわかっていないんですけど、一つ軸っていうか守ることにしているのは、「お客さまは誰か」ということ。で、今の答えだと、お客さまは「受け入れ企業の担当者様」です。そのお金でその企業のスタッフである受講生の人たちが受講しているので。なので、その受け入れ企業の担当者のかたたちが求めてることっていうのを一番に考えて、デザインするようにしてます。

 

例えば、受講生からJLPTでN2を受けたいとか、N1を受けたいっていう声が挙がるときがあるんです。それをそのまま「そうですか」って反映させてカリキュラムを作っちゃうと、受け入れ企業の人たちが本当に求めてる能力と、JLPTのN2っていうのがかみ合わない可能性ってぜんぜんあるんですよね。だから、受講生の声を聞くとしても、一度企業の担当者様に「受講生さんからこういう声が出ていますが、いかがですか」っていう形で相談させていただいた上で、受講生さんの声を採用すると決まれば入れるという感じですね。一般的な日本語学校とは、こうしたところはちょっと違うかもしれないですね。

 

もう一つ大事なのは、「時間の使い方」。これは受け入れ先企業の担当者様との相談の上ですけど、いただいている時間(研修現場の時間)じゃない時間を、どう使うかっていう部分もかなり意識してますね。受講生さんの自学習の時間も、量の問題ではなく、どこを間違えたか本人がわかり、やり直しをして、自分のものにしていくかっていうことが大事なので、そのサポートとしてやり直し時間を設けたり、講師に質問できる時間を作ったりっていうその仕組み作りも品質の一つかなと思います。

 

私たちも言葉で思考コントロールされている気がしていて、例えば「テスト」っていったら、覚えて、暗記したものをアウトプットしなきゃいけないとか、お客さまが納得する「品質」を作り上げるためには、自分たちの中で縛っちゃってるものを一度崩したいですよね。宿題はいるのか?とか、単語テストはいるのか?、ただ教育する側が安心したくてやってないか?とか、じゃあどんな方法の考え方に変えるのか。まだぜんぜん形にはできてないですけどね。

そういう面白い考えの人が増えて、いっしょに働く仲間としていろいろな会話が増えたらいいなって思います。

 

さて、今回のシリーズ「日本語教師を目指す人へ ~前編・中編・後編~」は、いかがだったでしょうか。このお仕事を目指されている皆さんにとって知りたいこと、尋ねてみたいことなどは、どんどん溢れてくるものかと思います。
こんなやり取りや考えについて、もっと知りたい!っていう方は、ご遠慮なくお問い合わせいただければと思います。

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